パリの夕暮れ

ピエール・ラプラス‗
P-S Laplace_1749/3/23-1827/3/5

応用解析学入門
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天文学者ラプラス

ラプラスはフランスの数学者にして物理学者、天文学者です。

ニュートンの後に時代に天文学の理解を進めました。名著である
「天体力学概論」(traité intitulé Mécanique Céleste)「確率論の解析理論」
をまとめています。 1789年には、その功績を評価され
ロンドン王立協会フェローに選ばれています。

ラプラスの業績

ラプラシアン(ラプラス作用素):Δの二乗:ベクトルの勾配と表現できます。

ラプラス方程式:ラプラシアンを=0としたは2階の微分方程式で,
一般的に3つの座標変数をちます。

カント-ラプラスの星雲説:1755年にカントが唱え、96年にラプラスが補説。
太陽系の起源として星雲状ガス塊であると考えました。

決定論者ラプラス

ラプラスは決定論者です。ある時点の後に起きるすべての現象は、
それ以前の条件に起因し、完全に決定されていると考えていました。

Wikipediaによると決定論とは「ある特定の時間の宇宙のすべての粒子の運動状態が
分かれば、これから起きるすべての現象はあらかじめ計算できるという考え方」です。

「全ての事象の原因と結果は因果律に支配されているが故に、未来は一意的に決定される」
とする「因果的決定論」に属しています。
決定論のなかでも「強い」部類のものであるとされているのです。

但しラプラスは真面目に考えています。いわゆるラプラスのいう
「ラプラスの悪魔」に対して考察しているのです。
考えたら無茶苦茶な悪魔です。

「ある瞬間における全ての物質の力学的状態を知ることが出来る。
同時に、全てののデータを解析できるだけの能力の知性」という悪魔です。

まさに「決定論的での神ってる存在」です。
因果律に重みを置きすぎているともいえますね。

定まっている未来を完全に見通すことができる者」という
概念的なとしての「仮定(命題)」だといえます。

ラプラスは「特定の時間の宇宙の全ての粒子(原子と考えて良いです)の運動状態が分かれば、これから起きる全ての現象は予め計算出来る」という考えに至りました。それを全て理解している空想上の存在を「ラプラスの悪魔」と想定しました。後々の我々の考え方で悪魔を考えていくと難題が幾つも出てきます。

単純化の為に原子の重心のような物だけを考えて、それらが相互作用する状況を考えてみた所で無意味ではないのでしょうか。原子は生成消滅していますし、原子間を介在するフォトンとかフォノンとかいった準粒子が原子の間で介在して相互作用するからです。「ラプラスの悪魔」この考え方は決定論のなかでも特に、未来は一意的に決定的であるとする「因果的決定論」に従っています。

結局、ラプラスの没後に確立された量子論での認識形式を取り入れた時点でラプラスの「悪魔の議論」は無意味にも思えます。単純に悪魔の描く姿を当てはめた所で現実との相関がとれず机上の空論の感が否めません。コペンハーゲン解釈が正しいとする時点で「悪魔の議論」は成り立たないとする批判もありました。観測が量子力学の制限を受ける中で厳密解釈を成り立たせてしまうと、仮定が限りなく多くなるのです。

結局のところ「ラプラスの悪魔」とは、「ある瞬間での全ての構成原子達の力学的状態と相互間に働く力を知る事が出来たとしたら、かつ仮に全てのデータ(パラメター)を解析出来る能力を備えた知性」が世の中に居たとしたら、、という仮定のもとに進められた議論だったのです。そこから話を広めてあらゆる因果律の決定した姿を見通せる「悪魔」のような「ずる賢い存在」を考えたりもしました。

話が独り歩きした後は、もはや「原子の議論」よりも「分からない話」を挟んで「不可解な結論出す議論」を不快に思う気分と雰囲気だけが残るかと思えます。

ただ、こんなご紹介をして致しましたが、ラプラスの業績にもう一度立ち返ると目を見張る所が多々あります。現代制御で使うPIDの考えに繋がる伝達特性を使った考え方等は当時の数学者の中でも比類なき部類に入るかと思えます。この点は改めて特筆すべきです。

政治家ラプラス

ラプラスはナポレオン・ボナパルトの統領政府で1ヵ月余の間、
内務大臣に登用され元老院議員を努めていました。

その後に王政復古の大号令が出されて後は、ルイ18世の下で
貴族院議員として活躍しています。意外な一面ですね!!

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2024/04/03_初稿投稿
2024/05/16‗改訂投稿

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astronomer laplace

Laplace was a French mathematician, physicist, and astronomer.

He advanced the understanding of astronomy in an era after Newton. A masterpiece
“Introduction to Celestial Mechanics” (traité intitulé Mécanique Céleste) “Analytical Theory of Probability Theory”
I am summarizing. In 1789 he was recognized for his
He has been elected a Fellow of the Royal Society of London.

Laplace’s achievements

Laplacian (Laplace operator): Δ squared: Can be expressed as the gradient of a vector.

Laplace equation: Setting the Laplacian = 0 is a second-order differential equation,
Generally, there are three coordinate variables.

Kant-Laplace’s nebula theory: Posted by Kant in 1755, supplemented by Laplace in 1996.
He believed that the origin of the solar system was a nebular gas mass.

determinist laplace

Laplace is a determinist. All phenomena that occur after a certain point are
It was attributed to previous conditions and was thought to be completely determined.

According to Wikipedia, determinism means that “the state of motion of
all particles in the universe at a particular time is
The idea is that if we understand this, all phenomena that will occur
in the future can be calculated in advance.

“Because the cause and effect of all events are governed by the law of causality,
the future is uniquely determined.”
It belongs to “causal determinism”.
It is considered to be one of the “strong” types of determinism.

However, Laplace is thinking seriously. So-called Laplace’s
He is considering “Laplace’s Demon.”
If you think about it, he’s an unreasonable devil.

“It is possible to know the mechanical state of all matter at a given moment.
At the same time, it is a devil with an intelligence that is capable of analyzing all data.

It’s exactly like a “deterministic God”.
It can be said that he places too much weight on the law of cause and effect.

“A person who can completely foresee the fixed future.”
It can be said to be a conceptual “assumption (proposition).”

politician laplace

Laplace served in Napoleon Bonaparte’s government for just over a month.
He was appointed Minister of the Interior and served as a member of the Senate. .

After that, the Great Decree for the Restoration of the Monarchy was issued,
and after that, under Louis XVIII.
He is an active member of the House of Lords. That’s a surprising side!!