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南部 陽一郎
_1921年1月18日 ~ 2015年7月5日

南部 陽一郎は第二次世界戦時に研究を志しました。時は第二次大戦中なので、彼の頭脳は武器製造・活用などの戦争目的に貢献できると判断されて、陸軍のレーダー研に配属されました。どんな研究をしていたんでしょうね。そして、どんな気持ちだったのでしょうね。

戦後、南部 陽一郎は朝永振一郎のグループで研究を続けます。そして物質を構成する原子を考えていき、今に続く素粒子論を完成させていきます。中間子をひもとき、素粒子間の総合作用を考え、その形成に関して実験事実と、つじつまの合う理論を展開していきます。そうした研究を重ね南部陽一郎は自発的対称性の破れでノーベル賞を受賞しています。また彼は量子色力学や紐理論でも成果を上げています。

そういえば、南部洋一郎は私が学生時代に使っていた教科書の著者でした。その時点で米国の国籍を得ていた記憶があり、研究者に対しての日本での待遇に疑問を抱いたものです。

私は理論物理学の研究室に所属していましたが、卒業後も研究を続けて研究者として身を立てている仲間は今では数えるほどしかいません。多くは私のように、民間の会社に所属して物理学とは全く関係のない業務に従事しています。
少子化という時代の流れもありますが、名誉職としての教授に対して日本社会の扱いは低いと感じていました。特に賃金待遇が悪いです。それだから南部 陽一郎がアメリカに帰化した気持ちは少し理解できる気持ちになってしまいます。

 



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2020/09/10_初版投稿
2021/06/17_改定投稿

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